レザー素材とは
バッグや財布、衣服などの素材に用いられているレザー。
現代では、動物由来の皮革だけでなく、ビニールなどの合成素材を用いて作る人工皮革も含めて『レザー素材』として扱われています。
動物の皮をなめして作られる皮革を天然皮革、本革、あるいはリアルレザーなどと呼びます。
これに対して、ビニールやポリウレタンといった合成樹脂に加工を施し、皮革のような質感を与えた素材を人工皮革やフェイクレザーと呼びます。
その他、皮革を加工する際に出た屑を細かく砕いて樹脂で固めた再生皮革も使われています。
現代では、動物由来の皮革だけでなく、ビニールなどの合成素材を用いて作る人工皮革も含めて『レザー素材』として扱われています。
動物の皮をなめして作られる皮革を天然皮革、本革、あるいはリアルレザーなどと呼びます。
これに対して、ビニールやポリウレタンといった合成樹脂に加工を施し、皮革のような質感を与えた素材を人工皮革やフェイクレザーと呼びます。
その他、皮革を加工する際に出た屑を細かく砕いて樹脂で固めた再生皮革も使われています。
天然皮革の特徴
動物の皮をなめして作る天然皮革は、元の動物の種類や取られた時期によって、質感や肌目の異なる製品となります。
たとえば同じ牛の皮革でも、カーフスキン、キップスキン、カウハイドなど様々な種類があり、肌触りや見た目の違いからそれぞれにランク付けがされています。
たとえば同じ牛の皮革でも、カーフスキン、キップスキン、カウハイドなど様々な種類があり、肌触りや見た目の違いからそれぞれにランク付けがされています。
牛の皮革の種類
牛革 | カーフスキン | キップスキン | カウハイド | ブルハイド |
---|---|---|---|---|
取られた時期 | ~生後半年 | 生後半年~2年 | 生後2年~ | 生後3年~ |
きめの細かさ | 細かい | やや細かい | やや粗い | 粗い |
肌ざわり | 柔らかい | 柔らかい | やや硬い | 硬い |
丈夫さ | 傷つきやすい | やや丈夫 | 丈夫 | 丈夫 |
用途 | ・高級財布 ・革靴 |
・バッグ ・財布 |
・バッグ ・ベルト ・アクセサリー |
さまざま |
使い続けるほどに愛着の増す素材
天然皮革の特徴としては、経年によって色味や質感が変化し、より深みを増した風合いになること(エイジング)が挙げられます。
同じデザインの製品であっても、新品と使い古したものとでは雰囲気が変わり、使い続けることで世界に一つだけしかない魅力的なアイテムになっていきます。
また、丈夫で丁寧に手入れを続けていけば長持ちする素材でもあるので、環境にも優しい素材と言えるでしょう。
同じデザインの製品であっても、新品と使い古したものとでは雰囲気が変わり、使い続けることで世界に一つだけしかない魅力的なアイテムになっていきます。
また、丈夫で丁寧に手入れを続けていけば長持ちする素材でもあるので、環境にも優しい素材と言えるでしょう。
人工皮革の特徴
合成樹脂をベースに加工や塗装を行ってレザーの風合いを出した素材が『人工皮革』です。
見た目には天然皮革と変わらないような素材ですが、コストが安く大量生産に向いています。
主にポリウレタンを使った『PUレザー』や、ビニール素材を使った『PVCレザー』があり、安価なバッグや財布、アクセサリーなどに用いられています。
見た目には天然皮革と変わらないような素材ですが、コストが安く大量生産に向いています。
主にポリウレタンを使った『PUレザー』や、ビニール素材を使った『PVCレザー』があり、安価なバッグや財布、アクセサリーなどに用いられています。
水、湿気に強くて安い
本物の皮を使った天然皮革は水気や湿気に弱く、日頃の管理がおろそかになるとカビが生えてきてしまいます。
一方、人工皮革の場合は元の素材が合成樹脂なので、濡れたり湿ったりしても劣化しにくいというメリットがあります。
また、表面を塗装したりコーティングすることでレザーの質感を再現しているので、素材の調達量に限りがあり、なめし工程が複雑で職人を必要とする天然皮革に比べて安く生産できます。
そのため、手頃な価格のファッションアイテムを取り扱うブランドでは、カーフスキンやクロコスキンに似せたフェイクレザーがよく使われています。
一方、人工皮革の場合は元の素材が合成樹脂なので、濡れたり湿ったりしても劣化しにくいというメリットがあります。
また、表面を塗装したりコーティングすることでレザーの質感を再現しているので、素材の調達量に限りがあり、なめし工程が複雑で職人を必要とする天然皮革に比べて安く生産できます。
そのため、手頃な価格のファッションアイテムを取り扱うブランドでは、カーフスキンやクロコスキンに似せたフェイクレザーがよく使われています。
天然皮革ほど長持ちしない
人工皮革はあくまで表面を加工しただけなので、経年や使用中の傷やこすれによって表面がすぐ痛んでしまいます。
また、下地の組織に油脂や塗料をなじませて補修する天然皮革と違い、表面のコーティングが傷んだ場合に補修や手直しの難しい素材でもあります。
大切なイベントに合わせて使う貴重品よりも、普段使いで日頃から持ち歩いて痛んできたら買い替える、というカジュアルなスタイルに合った素材と言えるでしょう。
また、下地の組織に油脂や塗料をなじませて補修する天然皮革と違い、表面のコーティングが傷んだ場合に補修や手直しの難しい素材でもあります。
大切なイベントに合わせて使う貴重品よりも、普段使いで日頃から持ち歩いて痛んできたら買い替える、というカジュアルなスタイルに合った素材と言えるでしょう。
天然皮革と人工皮革の見分け方
近年は人工皮革の表面加工も技術が進歩しており、簡単に見分けることは難しくなっています。
素人目にわかる違いは少なくなっているので、表示を確認したり、信頼のできるショップから製品を購入したり、詳細な鑑定のできる方を頼るのが一番良いでしょう。
おおよその見分け方としては、以下の方法があります。
素人目にわかる違いは少なくなっているので、表示を確認したり、信頼のできるショップから製品を購入したり、詳細な鑑定のできる方を頼るのが一番良いでしょう。
おおよその見分け方としては、以下の方法があります。
石油の臭いがするかどうかを確認する
天然皮革と違い、人工皮革は石油から作られた合成樹脂がベースとなっています。
そのため、新品の場合には石油独特の臭いがしていることがあり、見分ける要因となりえます。
合成ラバーやアスファルトのような臭いがする場合は、人工皮革を使った製品である可能性があります。
そのため、新品の場合には石油独特の臭いがしていることがあり、見分ける要因となりえます。
合成ラバーやアスファルトのような臭いがする場合は、人工皮革を使った製品である可能性があります。
生地の断面に繊維の層がない
天然皮革の場合は生き物の皮を使っているので、断面には生体組織由来の繊維質な構造が残っています。
細かい繊維と太い繊維が網のように層を作っている場合、天然皮革の可能性が高いでしょう。
一方、合成樹脂や合成繊維を使った人工皮革の場合、こうした生物的な構造はありません。
ただし、断面を観察できないようなデザインも少なくないため、どの製品でも確認できる方法ではありません。
細かい繊維と太い繊維が網のように層を作っている場合、天然皮革の可能性が高いでしょう。
一方、合成樹脂や合成繊維を使った人工皮革の場合、こうした生物的な構造はありません。
ただし、断面を観察できないようなデザインも少なくないため、どの製品でも確認できる方法ではありません。
表面を軽く折り曲げてみる
天然皮革の表面は真皮層の繊維が細かな模様を作っており、なめし方によって光沢を持つ場合があります(銀面)。
一方、人工皮革の場合は表面全体をコーティングしてレザー風の表面を作っているので、こうした光沢はありません。
製品に直接触ることができる場合に限りますが、生地の表面を傷めない程度に軽く曲げてみて、筋目から皮革の銀面が覗くかどうか確認してみると良いでしょう。
もし人工皮革であれば、表面の模様や肌目がそのまま引き伸ばされます。
一方、人工皮革の場合は表面全体をコーティングしてレザー風の表面を作っているので、こうした光沢はありません。
製品に直接触ることができる場合に限りますが、生地の表面を傷めない程度に軽く曲げてみて、筋目から皮革の銀面が覗くかどうか確認してみると良いでしょう。
もし人工皮革であれば、表面の模様や肌目がそのまま引き伸ばされます。
触り心地を比べる
人工皮革はコーティングの層があるため、実際に触った時につるつるとした感覚があります。
また、指で軽く押した際にウレタン由来の柔らかい弾力を感じる場合があります。
一方、天然皮革の場合はしっとりとした感覚があり、皮革の種類によってなめらかさや張りの強さも違います。
もし製品に触れても良い売り場であれば、実際に手に取って感触を確かめた方が良いでしょう。
また、指で軽く押した際にウレタン由来の柔らかい弾力を感じる場合があります。
一方、天然皮革の場合はしっとりとした感覚があり、皮革の種類によってなめらかさや張りの強さも違います。
もし製品に触れても良い売り場であれば、実際に手に取って感触を確かめた方が良いでしょう。
※ここに挙げた方法はあくまで簡単に見比べる際の目安です。
より天然皮革に似せた加工を施しているものもあり、確実に見分けられるわけではありません。
正確な鑑定を行ったり、偽物かどうかを調べる場合には、鑑定資格を持った方に依頼するなどの方法をとってください。
より天然皮革に似せた加工を施しているものもあり、確実に見分けられるわけではありません。
正確な鑑定を行ったり、偽物かどうかを調べる場合には、鑑定資格を持った方に依頼するなどの方法をとってください。